クラブ活動2019.07.26
7月25日(木)、甲府市総合市民会館芸術ホールで「第15回山梨県高等学校 生徒商業研究発表大会」が行われました。
本校を代表して参加した情報研究部が、『山梨の特産物・枯露柿のPR(枯露柿入りパンの商品開発)』というテーマのもと、昨年から地道に行ってきた商品開発の取り組みについて発表しました。本日の発表内容を、これまでの情報研究部の活動の様子とともに紹介していきたいと思います。
■ 商品開発に向けた取り組みのはじまり
まず、私たちが“枯露柿”をPRしようと思ったのは、おいしく、栄養があり、伝統ある山梨の特産品として有名でありながら、若い世代の人に知られていないからです。枯露柿を使った商品を開発して、その商品を多くの人に知ってもらう活動にしようという方針が決まり、どんな商品が良いか、いろいろなアイデアを部員で出し合った結果、多くの人に手軽に食べてもらえる「パンにしよう!」ということになりました。
■ パンテーブル様との出会い(はじめてのプレゼンテーション)
自分たちなりに考えたパンのアイデアをもって、パン作りのプロ、甲州市勝沼町にある「パンテーブル」様に伺い、どのようなパンを開発したいのか、プレゼンテーションを行いました。初めての経験で緊張して思うように話すことができなかったものの、パンテーブル様から作りやすさ、味や風味など専門的なアドバイスをいただくことができました。そうは言っても、一度実際に作ってみて食べてみないと、「枯露柿とパンが合うのか」わからないということになり、試食会を開催することにしました。
■ 第1回試食会
試食会と言っても、出来合いのベーグルやコッペパン、食パンなどに枯露柿を入れ、チョコレートやクリームチーズ、缶詰のくだものなどをトッピングするという簡素なものでした。しかし、この試食会を通じて、「枯露柿とパンは非常に合う!」という確信を持つことができました。講師としてお越しいただいたパンテーブル様からもお墨付きを頂き、改良を加えていけば、「お客様に販売することができるパンになる!」との思いが膨らみました。
■ パン作り体験
第1回試食会で評価の高かったベーグルパンを実際に作ってみようということで、パンテーブル様のご指導・ご協力のもと、生地作りから成形、発酵、茹で(ほかのパン作りではないベーグル特有の工程)、焼きといった一連のの工程を体験させていただきました。市販されているベーグルのように上手に形を作ることができず、苦戦する場面もありましたが、パンテーブル様の優しく丁寧なご指導のおかげで楽しく体験することができました。自分たちで丹精込めて作ったパンのおいしさは格別でした。
■ ハナパンダ様との出会い
ここまで大変お世話になったパンテーブル様ですが、実はオーナーである奥山さんがパンの製造から販売に至るまでその大部分をおひとりで切り盛りされています。ただでさえお忙しい中で、これ以上ご無理をお願いできないと感じるようになりました。そんな時、甲府市上阿原にある「ハナパンダ」様と出会いました。早速お店を訪問し、これまでの活動内容やパンテーブル様と作成したパンのレシピ、今後の計画などを説明させてもらうと、ハナパンダ様がご協力していただけると快く承諾してくださり、商品開発の最終段階は「ハナパンダ」様にお願いすることになりました。
■ 第2回試食会
パンテーブル様と作成したレシピをもとに、ハナパンダ様に作っていただいた2種類の枯露柿入りパンの試食会を行いました。1つはベーグルパンに枯露柿を入れ、クリームチーズを混ぜ、チョコレートをトッピングしたもの。もう1つは、ベーグルパンに枯露柿を入れ、クリームチーズと蜂蜜を混ぜたもの。これまで男子生徒中心で活動してきましたが、この試食会からは女子生徒にも参加してもらい、女子生徒の目線からも意見をもらいました。試食後、参加者の意見を取りまとめると圧倒的に後者の方が人気がありました。
■ 第3回試食会
前回の試食会で出された意見をもとにハナパンダ様が新たに2種類のパンを作ってきてくれました。1つは蜂蜜に漬けた枯露柿をパンに入れ、クリームチーズをまぶしたもの。もう1つは蜂蜜に漬けた枯露柿とくるみをパンに入れ、チョコレートをまぶしたもの。今回の試食会の目的は、ズバリ、どちらのパンにするか!商品開発も最終段階です。試食会を重ね、生徒たちの舌も肥えてきました。生徒たちから出た意見をまとめ、「蜂蜜に漬けた枯露柿をパンに入れ、クリームチーズをまぶしたもの」を本校が開発した枯露柿入りパンとして売り出していこうという結論に達しました。
■ 清和祭での販売&初の校外販売
ついに完成した「枯露柿ベーグル」を、7月20日(土)には学園祭(清和祭)、そして、7月21日(日)には甲府市青葉町にある「JA全農やまなし 農産物直売所 たべるJAんやまなし」で販売しました。清和祭では用意した100個が1時間足らずで完売。農産物直売所でもたくさんのお客様にお買い上げいただきました。自分たちで考えたアイデアがこうして商品化され、自分たちの手で販売するといった、めったにできない体験をすることができました。
この度、学校内外のいろいろな方のご支援・ご協力のもと完成した「枯露柿ベーグル」。これからも、いろいろな場所で販売していきたいと思います。是非、多くの方にお召し上がりいただきたい自信作です!
これからも、情報研究部の活動を、どうぞよろしくお願いいたします。